ド田舎市民ウォーカーの日常

山形を拠点に活動する社会人競歩選手の徒然

迷ったら競技場へ。

 

 

その日私は、終業後にポイント練習を予定していた。

 

できれば定時の18時で上がり、競技場へ向かいトラックで歩きたいな……

そう思っていたが現実は18時には上がれそうもない雰囲気。

 

作業をこなす傍ら、「ああ、今日はどうしようか……」という自分との打ち合わせが始まる。

 

平日のポイント練習に指定している日が仮に残業で遅くなってしまった時については、競技場の開放時間の兼ね合いもあり代替案を用意している。

 

だいたい多いのが、自宅近くのロードでの200m×10~15等の時短メニュー。

いわゆる妥協というやつだ。

 

この日も、21時で閉まる競技場へ向かうか、

はたまた自宅近くで済ませるか?

悩みつつ、仕事が終わったのが19時。

 

お、思ったよりも早いな。。

 

これなら予定の本数を減らせば競技場が閉まる前にダウンまで出来そうだ。

 

そう判断し、まだ迷いながらも残業明けでクタクタの頭と体を引きずり、私は競技場へと車を走らせた。

 

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結局この日は、1000m×3でサラッと終える繋ぎのポイント練習になった。

 

しかし、今日は競技場に来てよかったなと思うことがあった。

 

まず1つは、数年ぶりにお会いできた方がいた。

 

その方は私が高校時代に、国体の山形県チームとして一緒に行動させていただいた大先輩だ。

 

彼は当時、社会人。

高校生だった私の目から見た彼の姿は、その大人な立ち振る舞いが魅力的だったことを覚えている。

 

種目の違う私にも気さくに話しかけてくれたのが嬉しかったなあ。

 

そんな彼は、この日も私に気さくに話しかけてきてくれた。コミュ障の私は本当に久々の再会で、何を話したらいいかわからなかったが、

今も私のことを覚えててくれていたことが非常に嬉しく感じた。

 

また、彼がまだ陸上競技を続けていたということを知れたのも非常に嬉しかった。

 

今後も競技場に行く楽しみが増えた。

 

 

そして、もう1つは地元の駅伝チームの若手がポイント練習をしている姿を見られたこと。

 

私がアップをしている時には既に練習が始まっていた。

やはり仲間の頑張る姿を見ることは非常に刺激になる。

彼のお陰で半ばやる気のない残業明けでも、練習に前向きに取り組めた気がしている。

 

彼は県選手権1500m出場に向けて、標準切りを次のターゲットに見据えているらしい。

頑張ってもらいたい!

 

 

残業もあり、なんだかんだ悩んだが

思い切って競技場に行くことでこのように

自分にとってプラスになることはあるなあと

感じた夜だった。

 

陸上競技の魅力の1つに、競技を続けるほどに人脈が増えていくことがあると考えている。

この日は改めてそんな気持ちを思い出させてくれた。

 

あの時、自宅近くで200mをやる選択をしていたら、恐らく誰にも会うことなくひたすら黙々と200m流しをしていたことだろう……

 

それよりは100000倍はいい時間を過ごせたと思う。

 

迷ったら、競技場へ。

これからも私はこのスタンスで社会人選手をしていきたい。