競歩を始めたきっかけとこれまで、これから
どうも、三澤です。
今週末はかなりの規模となる台風19号が上陸するということで、メディアでは災害対策を呼びかけていますね。
台風の上陸前からここまで話題になっているのを見るのも初めてなので、災害による影響が心配になります。
備えあれば憂いなしというように、最悪の事態に備え今出来うる準備をして気をつけて過ごしたいものですね。
さて、本日は私が競歩を始めたきっかけについて書かせていただきたいと思います。
高校一年生の時、私は1500mと5000mをメインにしていた長距離ランナーでした。
高校から陸上部に入り新しい刺激をたくさん受け、積極的に自主練習もしていましたが、いつも後一歩のところで県大会へ出場することが出来ませんでした。
周りの先輩や同級生は当たり前のように県大会へ出場していきます。私は自分の競技もなく、県大会で補助員だけをしていることに歯がゆさを感じていました。
そんな中、競歩という種目は競技人口も少なく、地区大会に出ればほぼ自動的に県大会へ行ける!ということに気づきました。
非常に失礼な考えだと感じていますが、当時の三澤少年は県大会へ行くためには手段を選ばなかったようです。
ちょうど私の高校には50km競歩で元山形県記録を持っていた顧問の先生がいらっしゃったので、先生と相談して、高校二年生から長距離と同時進行で競歩を始めることになりました。
高校二年生にあがる時期の3月の合宿から少しずつ競歩の練習を始め、迎えた5月の地区高校総体。インターハイへと繋がる最初のステップです。
地区総体の5000mWが私の競歩初レースになりました。
気になる結果はこちら。
初レースでしたが4位に入ることができました。
このレース後、後に長年に渡りお世話になることになる菅井先輩と初めてお話をしたことを覚えています。話した内容は、とにかく腰をグリングリン回しながら歩くことが大事なんだ、という趣旨の話をされた記憶があります。
それからタイムが徐々に伸び始めた三澤少年は、県大会を突破し東北新人へ出場、三年生の時は東北高校総体入賞、山形県代表として国体出場と……
競歩を、いや、陸上競技を始めた時には思いもしなかった成績を収めていきました。
元々運動が苦手で、スポーツで誰かに勝つなんて自分とは無縁だと思っていた自分の人生でしたが、競歩なら自信を持って戦える。
そう思ったとき、高校二年生のあの時に競歩をやると決めた自分の選択は間違っていなかったなあと思いました。
しかし、私はあまり競歩が好きではありませんでした。
競歩を始めたことが、走ることからの「逃げ」ではないのかと思っていたからです。
正直、走ることの方が好きでした。
できれば走りでもっともっと結果をだしていきたい。そう思っていました。
しかし走りでは5000mもせいぜい16分台。県大会へ出場できてもトップ選手には歯が立たない立場です。
しかし、競歩では県で1番か2番になれます。
走ること同様に苦しさはありますが、それでも自分が輝ける場所でした。
この時、自分にとっての競歩は「結果が出せるから」やっている、というものでした。
なので「競歩が好き」とはあまり思ったことがありませんでした。
その考えは社会人になってからも変わりませんでした。
社会人になってからは、競歩といえば夏の山形県選手権に出るくらいで、夏が終わればあとはひたすら春の駅伝に向けて走っていました。
県選手権は長距離種目の標準記録が厳しく、競歩でしか出場権がなかったためしぶしぶ競歩をしていた、という感じでした。
周りに一緒に練習ができる選手もあまりいなかったので、年間を通して競歩をやるモチベーションが上がらなかったのです。
しかし、そんな競技生活を変える出来事が起こります。
2017年、4月。
ある1人の男が山形県に現れ、山形の小さな記録会で5000mWの山形県記録を更新しました。
その男は、「山形競歩」というLINEグループを作り、山形県内で競歩をやっている選手達をグループに集めました。
そして、「山形競歩」に集まった高校生、大学生、社会人が年代、所属の垣根を越えてともに切磋琢磨する環境が始まりました。
私はこの山形競歩で仲間達と一緒に練習をして、練習が終わったら皆でご飯を食べに行って、練習の前後でくだらない話や真面目な陸上トークをする、、そんな環境がとても楽しいと感じていきました。
そして、そんな仲間達にも負けたくないなと思い、今まで以上に競歩に積極的に取り組むようになりました。
気づいたら、競歩が「好き」になっていました。
9年間もやってきたはずの競歩を好きだなと思うまでにこんなに時間がかかるとは笑えてきます。
今まで走ることに対してのこだわりがありましたが、今は競歩で、自分がやれるだけやり、辿り着けるところまで行きたいなと思うようになりました。
まったく、人生というのは何があるかわからないものですね。
これからの競歩生活は、自分自身を高めつつ、これから生まれるであろう若いニューフェイス達に競歩の楽しさを伝えていくために力を注いでいこうと思っています。
とはいえ、周りのライバル達が手強いせいで自分の競技で手一杯なのが現状、、
少しずつ、周りを見る余裕を持てるようにベテラン感を磨いていきたいと思います。笑
そして、いつも私の競技、競技だけでなく生きる上でのモチベーションとなる山形競歩のメンバー達にこの場で感謝を伝えさせていただきたいと思います。
みんな、いつもありがとう。
来年の県選手権は手加減してね。笑
それでは、長くなりましたが
本日も読んでいただきありがとうございました!
(今年9月の山形競歩坊平合宿にて)